本事例で得られること: 日程調整を効率化する企業のミクステンド株式会社代表取締役の北野さんにお話を伺いました。 キーワード: 「ISO27001」「ID管理」「退職者管理」
日程調整のサービスをいくつか運営しています。具体的には、飲み会とか旅行とか大人数の日程調整を効率化する「調整さん」というサービスや、ビジネスの日程調整を自動化する「TimeRex」というサービスを運営しています。おかげさまで、月間で400万人くらいにご利用いただいています。 私自身のキャリアとしては、関西の情報系の大学を休学し、東京のとある会社の新規事業部がインターンを募集していたので、Webエンジニアとして入社しました。そこで、たまたまやっていたのが今提供している「調整さん」というプロダクトでした。その後は、大学を中退してフリーランスの Web エンジニアという形で、調整さんの開発を引き続き担当していました。ディレクションやプロダクトマネージャーにも関わり、紆余曲折を経て独立しました。昔から、家の散らかっている部屋を片付けるとか、結構形を整えることが好きで、合理化してなるべく少ない効率で何かをできるようにするといった性格が今の仕事や提供しているサービスにも活きていると思います。
まず、私達はフルリモートで働いている会社になります。そのため、比較的多くのSaaSを利用しているのですが、その管理に掛かる工数が多くなっているという実態がありました。副業のメンバーも多数参画しており、副業の方だと短期間の勤務というケースもあって、それが更にID管理の煩雑さに繋がります。 さらに、ISO27001(ISMS)を取得していますので、ID管理をしっかり行う必要があります。これらのタスクを少ない工数でいかに管理していくのかと、常日頃から課題として感じていました。
*ミクステンド様で利用されているSaaS(一部抜粋)
ID管理と退職者管理です。既にチームから離任したメンバーの削除の対応で、とても助かっています。以前は、各SaaSのログインURLをまとめたスプレッドシートがあり、漏れがないかとか都度確認していて、かなりの時間が掛かっていました。SaaSの画面の仕様が変わっていたりすると、都度SaaSにログインをし、確認を実施せねばならず、生産性の無い無駄な作業だと感じていました。その点、Adminaは、管理画面上でSaaS単位で利用しているユーザー(※1)を確認できます。 あと、退職者のアラート機能(※2)により、退職者のアカウントの残存状況をアラートとして表示してくれたり、またSlackにも通知可能であったりと、削除漏れの防止にも役立っています。Adminaの利用により以前のスプレッドシート管理と比べて10分の1程度にまで管理工数が削減できました。
我々が提供しているTimeRexもそうですが、これまで人がやっていたことをどんどん自動化していくという流れは、更に加速していくと思います。リモートワークを積極的にやっていく中で、円滑にコミュニケーションを図る、人がやる必要のない共有作業や連携作業というのは、確実にSaaSで自動化していくという流れが来ています。 例えば、営業のダイレクトメールとか、以前は候補日をメールで直接書いたりしていましたが、 最近はURLを送付してクリックすると自動的にカレンダーを表示し、空いたスケジュールを選択してもらうことで、スムーズに調整ができるようになりました。そういった、エンドユーザーに向けたユーザーフレンドリーなサービスは今後よりいっそう求められると思いますし、Adminaの今後にも期待するところです。
これまで人がやっていたことをどんどん自動化していくって流れは加速していくと思っていて、フルリモートでの働き方によって、人でやる必要の無い単なる共有作業や連携作業というのは、確実に自動化していくし、されていく。弊社で提供している「TimeRex」もそうなんですけど、このような効率化を促すようなSaaSはマストであると思います。 また、このようなSaaSがどんどん増えてくると、SaaS間での連携が必須となり、iPaaSの分野は今よりも伸びていくと思います。有名なSaaSで言うと「Zapier」など。 日本でもいくつかiPaaSのサービスはあるのですが、そこそこ話題になっている程度で、今後益々メジャーになっていくのだと思っています。
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